アレルゲン特異的IgE検査
これまでのアレルギー検査の課題
定性的なIgE検査の限界
これまでのIgE検査は、陽性か陰性かをみるだけに留まり、症状の強さやアレルギーの進行状態、治療効果との関連がないことが問題となっています。そのため、検査結果を治療方針に反映させることが困難でした。
IgEだけでなくIgGも測定してしまう
アレルギーはアレルゲンに対するIgEが体内で産生されることで起こりますが、これまでのIgE検査では、アレルギーと関係のないIgGも誤って検出してしまうことがありました。一般的にIgGはIgEの約27万倍も多く血中に含まれているため(ヒトの場合)、洗練されていないIgE検査ではIgGを誤認し偽陽性が多く出てしまいます。
当社のアレルゲン特異的IgE検査の特徴
定量ができる初めてのIgE検査
当社では、理化学研究所と共同で開発した“イヌのIgEを定量測定できる検査系”を採用しています(日本:特許第5334269号・アメリカ:US8,716,031B2・オーストラリア:AU2009247267・ヨーロッパ:EPC09746584.3)。検査結果の値は検量線をもとに数値化した定量値であり、ng/mLで表します。
蛍光ELISA法を採用
従来の吸光ELISA法に代わって、より高感度な蛍光ELISA法を採用しています。これにより大幅に感度が向上し、より少量の血清サンプル(0.3ml)で40項目のアレルゲンのIgE検査が可能です。
アレルゲン特異的IgE検査でわかること
本検査では、アレルゲン特異的IgEの血中濃度を「定量化」したことで、原因アレルゲンの症状との関連性の強さや、アレルゲン暴露の状況が判るようになり、さらに治療効果のモニタリングが可能となりました。
測定アレルゲン一覧
節足動物
- ヤケヒョウヒダニ
- コナヒョウヒダニ
- アシブトコナダニ
- ノミ
- 蚊
カビ
- アスペルギルス
- アルテリナリア
- クラドスポリウム
- ペニシリウム
樹木
- ニホンスギ
- シラカンバ
- ハンノキ
キク科植物
- ヨモギ
- オオブタクサ
- アキノキリンソウ
- タンポポ
- フランスギク
イネ科植物
- カモガヤ
- ハルガヤ
- オオアワガエリ
- ホソムギ
- ギョウギシバ
主要食物アレルゲン
- 牛肉
- 豚肉
- 鶏肉
- 卵白
- 卵黄
- 牛乳
- 小麦
- 大豆
- トウモロコシ
除去食アレルゲン
- 羊肉
- 馬肉
- 七面鳥
- アヒル
- サケ
- タラ
- エンドウ豆
- ジャガイモ
- 米
注)食物アレルゲンについて
主要食物アレルゲン:一般的なフードによく用いられる食物
除去食アレルゲン:除去食療法の時によく用いられる食物
2018年8月現在
全40項目
検査方法の概要
蛍光ELISA法により、各種アレルゲンと反応する特異的IgEを検出します。

